DISSIDIA FINAL FANTASY OPERA OMNIA

DISSIDIA FINAL FANTASY OPERA OMNIA メインシナリオ~幕間~

  • 光の戦士編一「過去と現在の記憶」
  • 光の戦士編二「同質の存在」
  • 光の戦士編三「混沌の化身」
  • 物質の神編「憂鬱な女神」
  • 精神の神編「後悔の神」
  • オニオンナイトの称号を持つ少年編一「悠久の記憶」
  • オニオンナイトの称号を持つ少年編二「光の戦士」

光の戦士編三

「混沌の化身」

 かつて、秩序の神と混沌の神が互いに相争う世界があった。
 今の世界は違う。だが、ここに過去を再び演じようとしている猛者がいる。ガーランドだ。

 彼と斬り結ぶこと、幾百を数えようとしている。
 ガーランドもまた、光の戦士と同じ、数多の戦いを経験した戦士である。

 ガーランドははっきりと覚えている。秩序と混沌の神のもと、彼は戦った。
 そしてその後の世界でも、彼は戦いに明け暮れていた。今なおそうだ。光の戦士はガーランドの闘争に自ら身を投じることで、彼を満たし、いつか闘争の終わりを見ようとしていた。

 だが、ガーランドは言う。自らの存在ある限り、闘争は終わらず、逆もまた真であると。

 「闘争なくして今のわしはない! そして、この旧世界を形作る混沌は、今この瞬間、わしらの闘争によって生み出されているのだ」

 「世界が混沌によって形作られている、だと……!?」

 「この旧世界は神々に見捨てられた世界。わしらの闘争の空間を維持するのはただひとつ、混沌のみ。そう、カオスこそが世界を支配する!」

 「させるものか! 私は光をここに残す!」

 闘争を求めた先にある混沌、すなわちカオスの支配を示唆するガーランドに、光の戦士は立ち向かう。
 必ず光がそれを照らす。光が秩序の道を指し示すのだと。
 「秩序」の言葉に、ガーランドは高笑いで応じた。

「秩序は混沌と表裏一体。貴様が秩序になろうとするならば、わしらふたりは新たな秩序と混沌の神になるまでよ」

 あの暗闇の雲の抱える闇と、小僧の抱く光のように、わしらは表裏一体なのだ――そうつぶやき、ガーランドは大剣で一閃を加えた。

「私は……神ではない!」

 斬撃を退け、光の戦士は答える。

「たとえ私に数多の戦いの記憶があったとしても、人の感情があり、人の肉体があればこそ、ここまで戦ってこれた。そしてその人の性質があればこそ、私はこれからも戦えるはずだ!」

「証明できるか?」

 と、ガーランド。

「証明してみせる。そして願おう、この旧世界が、いつか皆の帰る場所とならんことを!」

 彼は自らの人性を証明し、なおかつ旧世界をカオスから守り、「いつか帰る場所」とするべく、終わらぬ戦いに身を投じるのだった。

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