DISSIDIA FINAL FANTASY OPERA OMNIA

DISSIDIA FINAL FANTASY OPERA OMNIA メインシナリオ~幕間~

  • 光の戦士編一「過去と現在の記憶」
  • 光の戦士編二「同質の存在」
  • 光の戦士編三「混沌の化身」
  • 物質の神編「憂鬱な女神」
  • 精神の神編「後悔の神」
  • オニオンナイトの称号を持つ少年編一「悠久の記憶」
  • オニオンナイトの称号を持つ少年編二「光の戦士」

オニオンナイトの称号を持つ少年編一

「悠久の記憶」

 オニオンナイトの称号を持つ少年は、託された「光」を持っている。

「この光はいったい……なんだろう?」

 闇のクリスタルコアがエネルギーを放出したその後、理の転換とともに、彼は新たな世界へと流されていた。もうろうとした意識のなか、あるはずのない記憶が彼に流れ込む。

「勝てない相手とは戦わない主義なんです」

 全く身に覚えがないのに、他でもない自分の口から出た言葉。いったいいつの記憶なのだろう?

 彼は自分の記憶を振り返る。
 孤児としてウルの長老に育てられ、クリスタルに選ばれ、悠久の大地を旅した記憶。
 光の戦士として、闇の戦士とともに、暗闇の雲を打倒した記憶。
 その記憶こそが自分を構成し、戦士としてここに立たせているものだと思っていた。

 「でも、あの人はきっと『違う』って言ったんだ。僕は『数多の戦いの記憶を宿して』いる。だから、皆のことを知っている……?」

 異なる世界の戦士たちへ抱く奇妙な親近感。これはなんだろう?
 初めて会ったはずなのに、たまらなく懐かしさを覚える瞬間がある。

「たとえば……ティナ。はじめて会ったはずなのに……」

 あの少女には、確かな懐かしさを覚える瞬間がある。
 しかし、それでは矛盾している。浮遊大陸に育った自分の過去に、彼女の姿も、他の戦士たちの姿ももちろんない。だが、光の戦士の言葉を信じるならば。

「あの人のことは信じているし、尊敬している。だったら、その言葉もきっと本当だ。それなら、僕は……」

 少年が新しい世界で目を覚ますと、かたわらにはデッシュがいた。
 デッシュの知らない自分がいる。そう言ってみたら彼はなんと答えるだろう?
 口に出しかけて、やめる。怖い。確かめるのが怖い。

 胸の光は確かなものなのに、自分自身の存在が曖昧に思える。
 それが「数多の戦いの記憶を宿す」ということなのか?

 それでも彼は歩まなければならない。尊敬する「光の戦士」が、彼に光を託したから。

「分からなくても、前に進まなくちゃ。大切な、皆のために」

 少年は決意する。不安の種をいまだ自らのうちに飼いながら、それでも、大事な仲間のために、一歩を踏み出す。

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