ニュースリリース


スクウェア・エニックス、韓国における著作権侵害訴訟で勝訴
当社のCG映像作品「ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン」の
無断改変およびミュージックビデオとしての商用利用に関して

株式会社スクウェア・エニックス(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:和田 洋一、 以下スクウェア・エニックス)は、韓国の芸能プロダクションのファントム・エンタテインメント・グループ(以下ファントム)等を相手取り、韓国のソウル中央地方法院に提起していた著作権侵害訴訟において、2008年3月13日、 勝訴の判決を得ました。

スクウェア・エニックスは、ファントムに所属する人気歌手‘IVY’の新曲「誘惑のソナタ」の広告宣伝用ミュージックビデオ(以下本件ビデオ)において、当社のCG映像作品「ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン」(以下アドベントチルドレン)の一場面がファントムにより無断改変および実写化され、商用利用された件につき、本件ビデオを製作・指揮した監督ホン・ジョンホ氏と、本件ビデオを商用目的で利用していたファントムを被告として、著作権侵害行為等を理由としてソウル中央地方法院に民事訴訟を提起していました。ソウル中央地方法院(イ・ギュンヨン裁判長)は、2008年3月13日、当社の主張を認めファントムとホン・ジョンホ氏に対し、総額3億ウォンの損害賠償の支払を命じました。

スクウェア・エニックス 法務・知的財産部長 長谷川 泰彦は、今回の勝訴判決について、以下の通りコメントしています。
「当社は、本件訴訟において、『アドベントチルドレン』および『ファイナルファンタジー』シリーズの有する高い価値に照らし、『アドベントチルドレン』を無断改変および商用利用されたことにより当社が多額の損害を被ったことを一貫して主張してまいりました。昨年12月6日付でソウル中央地方法院(グ・フェグン裁判官)が当社の著作権を侵害したことを理由としてファントム、ファントムの理事及びホン・ジョンホ氏に対し有罪判決を言い渡したのに続き、このたびの民事訴訟判決においても、今回の著作権侵害の悪質さが認定されたものと認識しています。また、今回判示された損害賠償額は、韓国での単独作品の著作権侵害事件における損害賠償額としては過去最高であるとのことであり、今回の著作権侵害において当社が被った損害の大きさが認められたものと言えます。 当社は、知的財産権を重要な経営資源の一つと位置付けており、今後も当社の知的財産権が侵害されたと判断した場合、毅然とした態度で臨んでいく所存です。」

(事件の概要)
本件ビデオは、「アドベントチルドレン」の一場面を、無断改変の上、実写化した上で、2007年3月上旬からファントムによりインターネット上で有償配信が開始されたものであり、当社の申立により、ソウル中央地方法院において2007年4月6日付でファントムによる本件ビデオの公開・販売禁止の仮処分の決定が下されています。この間、人気歌手‘IVY’の新曲『誘惑のソナタ』は韓国内の各種音楽チャートで上位にランキングされましたが、当該仮処分の決定まで本件ビデオの配信は継続され、韓国全域に広まっていました。当社は、ファントムを含む本件ビデオの関係者から、商用利用開始前また開始から仮処分申立に至るまで何らの連絡を受けておらず、当然のことながら、ホン・ジョンホ氏およびファントムに対しアドベントチルドレンの利用を許諾しておりません。


<ご参考>
「ファイナルファンタジーVIIアドベントチルドレン」について
「ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン」は、1997年1月に発売され、全世界で984万本(2007年9月末現在)が出荷された「プレイステーション」対応ゲームソフト「ファイナルファンタジーVII」の2年後を描くハイクオリティCG映像作品です。ヴェネチア国際映画祭への連続出品(2004年,2005年)に加え、スペイン・カタルーニャ映画祭「メリア栄誉賞(Maria Honorifica)」、フランス・Zone05「Prix Zone05」、そして日本・第11回AMDアワード「ベストビジュアルデザイナー賞」など数々の賞を受賞しています。現在、約70カ国で吹き替え版(英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語)または字幕版が発売され、全世界で累計340万枚を越えるヒットを記録しています。韓国では、2006年6月に、米ソニー・ピクチャーズ・ホームエンタテインメントより発売されました。

※記載されている会社名・商品名は、各社の商標または登録商標です。

<参考資料> 韓国で2008年3月14日(現地時間)に発表されたプレスリリースの翻訳です。

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