TOPメッセージ
社長インタビュー
株式会社スクウェア・エニックス 代表取締役社長
松田 洋祐

コンテンツを取りまく環境は大きく変わりつつあります。
2020年、Xbox Series XやPlayStation 5という新しい家庭用ゲーム機が発売されましたが、従来通りディスクを入れて遊ぶモデルに加え、ディスクドライブが無くデジタルのみに対応するモデルが登場しました。このモデルの登場により、これからのゲームの遊び方は、デジタルでのプレイがより存在感を高めてゆくことでしょう。この流れを突き詰めてゆくと、どのような将来像が見えてくるでしょうか。今後クラウド・5Gが本格的に普及すると、ハードウェアの形やそのあり方すらも変わる可能性があります。ゲームを遊ぶという体験は、ハードウェアに依存せず、コンテンツはプラットフォームの垣根を越えてゆきます。そしてゲームは、クラウド環境下で、あらゆるデバイスから「サービス」としてお客様に楽しんでいただくものになってゆくでしょう。また、マンガに関しても電子書籍等のデジタル販売が大きく伸びています。デジタルメディアにおいてもVR・AR技術等の活用が進めば、マンガの表現にも更なる進化が期待できるでしょう。そして、その未来が実現するのは、さほど遠い話ではないと考えています。

この次世代の「サービス」としてのコンテンツを創造するため、今後もさまざまな取り組みを行ってゆきます。しかしながら、私たちの根幹であり最大の存在意義は、お客様へ当社ならではの上質なコンテンツを提供することであり、それはこれからも変わりません。私たちがコンテンツを提供する環境がどれだけが変わろうとも、多くの上質なコンテンツの必要性は変わらず、そのコンテンツの存在こそが、これからの「サービス」を拡充するために、より重要になってゆくのです。

偉大なるクリエイターである松尾芭蕉が「不易流行」という言葉を残しています。私たちにとってこれは大変大切な言葉です。不易とは変わらないもの、変わらない大切な価値観です。コンテンツを生業とする私たちにとって、変わらない大切な価値観とは何でしょう?それは「面白さ」です。しかしこの「面白さ」自体は抽象的なものです。だからそれを具現化して行かなければならない。それぞれの時代において常に最新の「面白さ」にして行かなければならない。それが「流行」ということです。「変わらない」という不易と、変わるという「流行」。一見相対立する概念を並列したこの言葉にコンテンツに関わる私たちにとっての大切な真実があるのです。

私たちの仕事は「面白さ」という抽象概念を具現化することです。「面白さ」は人それぞれによって異なります。時代や環境によっても変わります。スマートフォンやVR・AR 等によりゲームやマンガの在り方が変わり、新しい「面白さ」が実現されました。これからも「面白さ」の在り方はどんどん変わってゆくでしょう。「面白さ」を具現化し新たな「面白さ」を提供することが、スクウェア・エニックスの目指すところなのです。

そして、常に変わり続けるためには新しい発想が必要です。その新しい発想をみなさんには求めています。上質なコンテンツを作るには、豊富な経験やスキルを持った人材も必要ですが、新しい視点を持った人材も大切です。実際に当社では、多様な価値観を持った人たちが、型にはまることなく自由闊達に活躍しています。これまで当社が培ってきたコンテンツ開発のための肥沃な土壌の上で、仲間たちと一緒に、最上のコンテンツを作っていきたい人にとっては、とても魅力的な環境だと自負しています。

最後に、コンテンツはひとりで作るものではありません。チームで協力し、一定期間にわたって作り続けるものです。さらには、クリエイターだけでなく、さまざまな職種の人たちの力がなければ、コンテンツを世に送り出すことはできません。エンタテインメントのみならず幅広い領域に興味関心を持ち、自分の仕事に対して責任を持って最後までやりきれる人、そして変わりゆく時代に合わせて自分自身を変革し続けられる人とともに、コンテンツの未来を創造してゆきたいと思います。

マイページ