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持株会社体制への移行と今後の経営計画

機動的に対応しうるグループ運営体制が必要不可欠です

今年10月1日付けで、新設分割方式により、持株会社体制に移行することを決定しました。

和田
 新設する100%子会社に当社の事業を承継させるとともに、当社の商号を「株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス(予定)」に変更し、引き続き持株会社として上場を維持する予定です。厳しい経営環境の中、機動的に対応しうるグループ運営体制が必要不可欠だと思っています。(参考資料:2008年5月23日付け開示「会社分割による持株会社体制への移行及び定款一部変更について」
 また、大所高所からブランド維持や醸成ができる体制を目指しています。この観点からのイメージとしては、高級ブランド商品を扱っている持株会社「LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン」ですね。新たなブランドを構築するにしても、他のブランドを吸収するにしても、持株会社の傘下であれば、ブランド間のカニバリゼーションを回避しながら戦略的に展開できると考えています。同じエンタテインメント業界では、ウォルト・ディズニー・カンパニーのブランド戦略も研究しました。大人向けの実写映画製作会社をディズニーが買収したときには、子供向けのブランドが定着しているディズニーに馴染まないと、賛否両論が起こりましたが、今では当時の心配もよそに、ディズニー・グループの中で、しっかりブランドを確立しています。ブランドを維持しつつ、事業を拡大していくには、持株会社経営は重要な要素になると期待しています。

2010年以降に向けて大きく舵をとったと説明されていましたが。

和田
 2010年以降が大きな転機となると思っています。メディアとコンテンツ市場がひとつになって、ゲーム産業全体が安穏としていられなくなる状況になるでしょう。そのためにも今から大きく舵をとっていかなくてはならないのです。

大胆に予想されていますね。和田社長の真意は。

和田
 ゲーム業界を通してみると、第1段階は一極集中、垂直統合のステージでした。第2段階は多極化、ネットワーク化です。2010年以降の第3段階では、メディア・コンテンツ市場がひとつになるとみています。ゲーム産業と他産業との垣根が無くなることで市場規模が大きくなり、いま以上に競争が激化するでしょう。敵は同業界にはあらず、むしろゲーム業界は、巨大なメディア・コンテンツ産業のパーツのひとつになると私は見ています。

第3段階以降に向けての具体的な課題は。

和田
 そこで勝ち抜いていくためには、強力なコンテンツ創造能力が求められます。そのために、スクウェア・エニックスグループの核となるゲーム事業をテコ入れし、大きく舵をとりました。同時に、いままで以上のグローバルな展開力も必要です。欧米市場双方で、自前の販売拠点整備は終わりましたが、正念場はこれからです。そのためにも持株会社体制に移行し、収益性を維持しつつ中長期的な成長を実現していくことが重要な課題と考えています。

(聞き手:ジャーナリスト 磯部元志)
取材日:2008年5月23日

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