ある船乗りの記憶――「このパエリアは、特に美味いって船乗り仲間に好評だったんだ。魚介類はもちろん、チーズをふんだんに使っているのが特徴で……というのも、船の上じゃ堅パンか干し肉くらいしか食えなかったからな。無事に町に帰ったら、これで祝うのも楽しみのひとつだったことを思い出すよ」
ある白魔道士の記憶――「放っておくと、ダグはまともな食事をとらないのよ。だからときどき、私が無理やり食べさせてるの。あの日は寒い夜だったから、クリームソースを使ったスープパスタにして、きのことチキンを入れて、塩分も控えめにして、ね。……え? このハムはなに……って? な、なな、なんのことかしら!?」
ある盗賊の記憶――「人生を謳歌するには、いい服、いい音楽、そしてなにより――うまい食事。貧しいメシばっか食ってると、テメエの心まで貧しくしちまう。……ガキの頃、ハラいっぱい肉の塊を食いたくてな。これは遊技場のオーナーになった時、真っ先にシェフに作らせた、記念の…………おい、いま聞いた事は忘れろ。絶対誰にも言うんじゃねぇぞ」
ある料理人の記憶――「彼らは人知を超えた力を得られる宝石をいくつも持っていて、魔道士になるものだけで3種類もあったんです。それから着想を得て、ピザフリットを白いチーズソース、赤いチリソース、黒い海苔ソースの3種類で楽しめる一皿はどうだろう、と。当カフェ自慢の一品ですので、どうぞ、お召し上がりください!」
ある画家の記憶――「凡人には分からないと思うけど、絵を描くのってすっっごい頭を使うんだから! そうして絵に没頭しすぎて疲れたときは、糖分補給としてこのホイップクリームが乗ったパンケーキを食べるのよ。もちろんどんな時も絵の練習は欠かせないから、こんな風に、筆を使って4色のソースをひょいひょいっと……うひゃひゃ、また傑作ができてしまったわ!」
ある魔物の記憶――「カフェのため、ニンゲンの食材、たくさん覚えた。このサラダに使った、キャベツ、水菜、トマト、スモークサーモン……。みんな体にいい、とても美味しい。その上に、あの宝石みたいな、コンソメゼリー載せた。いつか、このカフェが繁盛して、あのニンゲンがまた来てくれる時の、ために。喜んで食べてもらう、ために」
魔導書の一節――『ある船乗りの少年が手ずから考案した飲み物。塩とライムが含まれており、味の良さはもちろん、長い航海でも体調を保つことができる優秀な一杯』(ライチソーダとグリーンアップルシロップのドリンクに、ライムを添えて)
魔導書の一節――『ある王女の誕生日を祝し振舞われた飲み物。王女の凛然たる雰囲気を美しい青色に、清冽な容姿を添えた果実に託した料理長渾身の作品』(ミント風味の柚子ジュースにラズベリーシロップを加え、グレープフルーツを飾って)
魔導書の一節――『ある学者が研究の際に好んで飲んでいた飲み物。二日酔いに苦しむ弟子を見かねた師匠が、高ビタミン高タンパクの飲料として差し入れたことが始まり』(マンゴージュースとヨーグルトドリンク、マンゴーのクラッシュアイス入り)
魔導書の一節――『ある傭兵の故郷で親しまれている飲み物。新鮮なショウガを、様々なスパイスと果実を加えて煮詰めたそれは、自然豊かな土地柄が色濃く映し出されている』(グレープとピンクレモンのシロップに辛口のジンジャーエールを注ぎ、チェリーと飴細工をトッピング)
魔導書の一節――『魔法の国の貴族たちに愛される高級茶。茶葉は魔物レーラズに生える葉を原材料としており、独特の風味を持つ。“茶葉界の貴婦人”とも称されるその味は、ある学者曰く――「たまらん!」』(カットパインの入った紅茶に、バラの花を浮かべて)
魔導書の一節――『ある小村のカフェで提供されている飲み物。本来は夢の世界に入るための飲み薬だが、カフェを経営する2名の料理人の手によって、薬効を取り除いた味わい深い飲料に変貌を遂げている』(トニックウォーターに、別添えのラムネとカシスシロップを加えて)
魔導書の一節――『渇水の国の遊技場で提供されている飲み物。元々は冒険者が魔物ウィキウィキに会うための験担ぎだったが、それに目を付けた遊技場のオーナーにより商品化され、一大名物となった』(キウイソーダに、たっぷりのキウイの果肉を乗せて)
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