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2023.02.08

【開発ブログVol.3】キャラクターデザイン

  • 鈴井 匡伸(シリーズディレクター/indieszero

  • 好きなFFFF4FF6(当時最高峰なドット絵のグラフィックと物語の融合感が最高)

  • 好きなFF楽曲:FF13 閃光(出だしのインパクトからサビ部分まで本当に高まります!)


こんにちは、TFBLでシリーズディレクターを担当した鈴井匡伸です。
今作ではプロジェクトの立ち上げから、ゲーム全体の大まかな監修や業務全般の窓口を担当しました。

今回は、どのようにキャラクターデザインが作られたかをご紹介しようと思います!

シアトリズムのキャラクターデザインは初代から変わらずモンスターオクトパスさんが担当されています。
1回のブログ『シアトリズムのなりたち』でも少し触れさせて頂きましたが、シアトリズムのアートの方向性の大前提はモンスターオクトパスさんの描かれるキャラクターやモンスターを前提としていました。

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モンスターオクトパスさんの描かれたイラストを、いかに活き活きとゲーム内で動かすことができるか...?が、開発の使命であり命題でもありました。

すでに『キングダム ハーツ モバイル』で野村哲也さんやスクエニさんとご一緒されていたモンスターオクトパスさんにハザマさんから企画内容をご説明いただき、シアトリズムでのデザインの使用をご快諾いただいた上で、パーツ分割からモデルデータ化、グラデーション、モーションなどを検討していきました。

画像②.png

KHMでもともと描かれていたキャラクターやモンスター以外は、武器も含めてシアトリズム用に新規に描き起こしていただきました。また服装や装飾の一部のディティールを描き足して頂いたりもしました。細かいディティールがどういう形状なのか、オリジナルのどの資料を参考にして詰めていくかなど、1点ずつやりとりを重ねてデザイン制作されています。

画像③.png

TFBLでは4体のモンスターを新規で描き起こして頂きました。
モンスターオクトパスさんのそのお名前の通り「モンスター」を描かれるのもめちゃくちゃお上手です。
シルエットでの差別化、部位ごとのデフォルメの加減、ディティールの足し引きの下限の判断などが本当に絶妙で毎回上がってきたデザインに開発メンバー一同うなっていました。デザインに負けない動きや質感をつけることがお返しとばかりに気合いが入る...そんな高めあえる関係性だったと思います!

画像④.png

ここまではゲーム開発側の目線としてインディーズゼロを代表して鈴井の方でキャラクターデザインについてご紹介させて頂きましたが、デザインをする側の目線としてモンスターオクトパスさんからのお話もご紹介させてください。

* * *

  • モンスターオクトパス(キャラクターデザイン)

  • 好きなFF:FF12(イヴァリース好き)

  • 好きなFF楽曲:片翼の天使(TFFシリーズで一番やり込んだ曲です)

こんにちは、シアトリズムシリーズのキャラクターデザインを担当したモンスターオクトパスです。
鈴井さんのお話を受けまして、デザインをどのように制作したか、簡単にご紹介します!

デフォルメデザインというと、情報を減らし低い等身・シンプルなデザインにすると思われがちですが、僕はそれだけではないと考えます。各プラットフォームに合わせた情報量に整頓しつつも、それぞれに潜む魅力をどう拡大化するか、それがデフォルメデザインと考えています。

まず、個々のキャラクターたちのデザインについて、できうるかぎりの資料を集め研究します。
天野さんが引いた一本一本の線の解釈から始まり、野村さんや板鼻さんたちがデザインに込めた意図や思いが、どうドットや3Dへ描き起こされたのか、作る側の視点の理解を深めます。さらに、ファンの皆さんの中にある体験や思い出の見え方を考える視点を踏まえ、魅力をどうデフォルメデザインに落とし込むのか。そういった考えでデザイン作りをしてきました。

シアトリズムのシリーズでは信頼関係から独特なワークフローが築かれていきました。
インディーズゼロさんとのコラボレーションといいますか、セッションをしているような刺激を感じました。ゼロさんはどう質感や動きをつけるだろうか? きっとこう表現したいのでは? そんなことを考えつつ、デザインやパーツ分けをして行きました。時に、塗りを設定していないパスをこっそり潜ませたり、普通ならこのパーツは動かさなさそうだけど、ゼロさんならきっと動かす!...と細かくパーツ分けをしたり。ゲーム画面に現れる完成したキャラクターやモンスターを見るのが毎回楽しみで、さらにいつも想像以上のものを見ることができ感動してきました。

今回デザイン制作した敵キャラの中で一番思い出深いのはアーデンです。
まず、服がどのような構造なのか理解するのが大変でした。2D的な表現の中で、ゼロさんが自由に動かせることを想定したパーツ分けをどう行うか。そして、ファントムソードで使われる武器の多さ!武器の装飾を細かく描きすぎても情報量が多すぎてアーデン本体の邪魔になりかねませんし、単調にはしたくない...と悩みに悩んで制作しました。また、アーデンのミステリアスさを再現するためにどういった表情を切り取るのが最適なのか、繊細に調整を行いました。ゲーム内で完成したアーデンの姿をぜひご覧ください!

* * *

おまけ:

再び鈴井です!
パーティ編成画面の右端に表示されるノートの落書き風の手描きイラストタッチの絵もモンスターオクトパスさんに描いていただきました。開発からの贅沢な要望にお応え頂き、なんと全5種類あります。どれもめちゃくちゃかわいいので、こちらも是非、ご注目くださいませ!

画像⑤.png

次回は天野先生に描いて頂いたロゴデザインについてのブログをお届けする予定です!
発売まで今しばらくお待ちくださいませ~!

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