
2023.03.08
【開発ブログVol.7】楽曲の選定

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高橋 祐一郎(プランナー/indieszero)
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好きなFF:FF3/FF4(DS版のリメイクに前職で携わっていたので思い入れがあります)
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好きなFF楽曲:FF4 バトル2(テンポ感、緊張感など、ザ・ボス曲って感じで好きです)
こんにちは!
インディーズゼロのプランナーの高橋です。
今作ではサウンドプランナーとしてサウンド全般のプランニングや、譜面データの作成を担当しました。
今回はリズムアクションで使用する楽曲をどのように選定していったのかをご紹介できればと思います!
シアトリズムの過去作に実装していた楽曲は基本的にはすべて実装する方針でしたので、ここではファイナルバーラインの新曲についてのお話になります。
通常版
収録する楽曲を検討するに当たって、まず最初にスタッフみんなから「今回採用したい楽曲の候補」を案出ししてもらいました。提案を書き込める場所を用意し、そこに書き込んでもらう形で、新人もベテランも関係無く、全員が気軽に提案できます。タイトルも新旧問わず、FFシリーズであればOKくらいのゆるい条件です。スタッフそれぞれがプレイしたことのあるFFタイトルも思い入れも異なり、特定のスタッフだけでの案出しではカバーしきれないということもあり、このような手法を採っています。
これで大体90曲くらいの候補が挙がりました。
次はいよいよ選定をおこなっていきます。
選定に当たっては、いくつか大事にしているポイントがあります。
●譜面にした際に面白くなりそうか
→大前提としてリズムアクションゲームですので、譜面になって遊んだときに面白くなりそうかどうかは重要なポイントになります。
●知名度や人気度
→その楽曲が原作でどういう立ち位置だったのか、知名度や人気度、話題性などもしっかりチェックします。
●ホットなタイトルか
→直近で発売したタイトルはお客さんの記憶にも新しいため、採用する傾向が強かったりします。
●選定しているシリーズに偏りが出ていないか
→どのタイトルにも等しく愛してくださるファンがいらっしゃるので、特定のシリーズだけに偏りが出ないように注意しています。
●スタッフの熱量
→提案してくれたスタッフの熱量も実は大事だったりします。ちなみに今回採用した光の4戦士FF外伝の楽曲は私から推しとして提案させてもらいました。そして提案したからには責任を持って私のほうで譜面を作ったりもしています。
他にも気にかけているポイントはありますが、主だったところはこんな感じです。
こういった点を念頭に置いて、関係スタッフで集まって選定会議をおこないます。
会議では1曲ずつしっかりと視聴し、意見をすり合わせ、候補を絞り込んでいきます。シアトリズムシリーズを作ってきたスタッフも多いので、みんな曲を聴くだけでなんとなく譜面がイメージできるくらいには訓練されていたりします(笑)。
候補となる曲数も多いので、1度の会議では終わらず、何日かかけて選定会議はおこなわれました。
そうしてようやく今回実装する楽曲のラインナップが決定する...という感じです!
(厳密にはこのあとスクエニさんに提案をして、OKやNGなどのすり合わせ、さらにスクエニさんから実装して欲しい曲などのリクエストも受けて、最終的なラインナップが決まっていきます)
デジタルデラックス版
DX版に入るのは特別な楽曲ということで、主題歌などを中心に50曲ほどが候補に挙がりました。
さらに、今作ではスクエニさんの様々なライブ/コンサート系やアレンジ系アルバムにも目を向けました。印象的なライブ音源や素晴らしいアレンジがたくさんあり、リズムアクション映えしそうな楽曲もたくさんありますので、ほぼすべてのアレンジアルバムを視聴させてもらい、ここからも50曲ほどが候補に挙がりました。
ダウンロードコンテンツ
今作ではFF以外のスクエニさんのタイトルの楽曲をDLCとして配信します。
選定に当たってはカーテンコールやアーケード版で実装されていなかった完全新曲が各パックに必ず1曲は入るようにしていたりもします。
候補曲はDLC全体で100曲近くが挙がり、中でもサガシリーズは熱量のあるスタッフのおかげで40曲以上の候補が出ました。
DX版もDLCも、候補に挙がった楽曲を通常版と同じような流れで選定会議をおこなって絞り込んでいます。
すこし長くなりましたが、このような感じで実装する楽曲を決めていきました。
なるべく幅広い多くのお客さんにご満足いただけるように選定しましたが、中には推しの曲が入ってないという方もいらっしゃると思いますので、その点は申し訳ありません!
FFタイトルを横断的に扱うため、必然的に候補となる曲も多くなり、またそれらがどれも素晴らしい楽曲たちです。そのような楽曲を断腸の思いで選んでいかなければならず、選定作業はなんだかんだ苦しい側面もあったりしますが、とはいえ、結果的にシリーズ最多となる502曲を収録できる形になりました。
今作ではミュージックプレイヤーもこだわって作っていますので、502曲入りのサントラとしてもご利用いただけます。
さまざまな形でTFBLをお楽しみいただければ嬉しいです!
次回は今作のディレクターから、RPG要素について語ってもらいます!
ではまた!





