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REPORT錬⾦ゼミ活動レポート

[序章]

序文

担当:スティール・フランクリン

まさかこの俺...泣く子も黙るスティール・フランクリン様が、錬金ゼミの生徒になるとはな...。
それは、ここ一週間あまりの"俺たち"に降りかかった数々の出来事の中で、俺にとってはもっとも予想することができないものだった。

***

「文字は、書けますヨネ?」 錬金ゼミの教授、『デバコフ教授』は、一冊の帳面を差し出しながらこう言った。

「スティール...、あなたをクレアの護衛に付けて正解でした。大変感謝しマス」

「あなたたちと一緒に行動した2名というのは、いわゆる巷で噂になっている『来訪者』ということになるのでしょウカ...」

「その2人と、あなたのこの街での身分を保証しておいた方が良いでスネ...」

「スティール、そしてサンドラ、ルーファスの3人は、たった今から私の『錬金ゼミナール』の生徒としマス。つきましテハ...」

そうして手渡されたこの帳面に、錬金ゼミの行動日誌をつけて時折見せてほしい...というのがデバコフ教授の指示だった。

いろいろと(まずは教授の姿形やしゃべり方からして...)言いたいことはあったが、元盗賊...そして足を洗った今もなお、限りなく黒に近いグレーな稼業についている俺にとって、ブラスの市民として街の顔役でもあるデバコフ教授からお墨付きをもらえるのは、願ってもいなかったことで、断る理由などなかった。

教授は、俺が、読み書きができることをどこで知ったのか...。
まあいい...。
まずは、この『錬金ゼミの活動レポート』とやらを書いてしまおう。

そうだ...。
今後は、何も全部が全部俺が書く必要もあるまい。
あのサンドラやルーファスにも、錬金ゼミの生徒としての責務を果たしてもらうとしよう。
ヤツらだって文字ぐらい書けるだろう。俺よりも学がありそうだしな...。