「ララ・クロフト」の魅力に迫る現役アスリート対談!肉体的な強さを支えるカギとは【シャドウ オブ ザ トゥームレイダー】
2021.01.15
1996年の発売以来、全世界で圧倒的な人気を誇る『トゥームレイダー』シリーズ。主人公のララ・クロフトは、美しさと強さを兼ね備えた"伝説的女性キャラクター"として世界中で愛されています。
そんなララの勇姿を存分に堪能できる『トゥームレイダー』シリーズの最新作が、PlayStation®4、Xbox One、Steam(PC)で好評発売中の『シャドウ オブ ザ トゥームレイダー』です。古代マヤ遺跡を舞台に、マヤ暦に記された「終末」から世界を救うミッションに立ち向かいます。断崖絶壁をよじ登り、水中へダイブ。高い木の上からジャンプしたかと思えば、着地した途端に素早く敵を倒す。高精細なグラフィックと滑らかなモーションによって、リアルな肉体が現実離れしたアクションを繰り広げるところが本作の醍醐味のひとつ。
もし現実にララがいるとしたら、その身体の動きはどれくらいスゴいのでしょうか。また、その肉体的強さを支える精神力はララという人物のどこから生まれているのでしょうか?
そんな謎に迫るべく、"肉体のプロ"として日々鍛錬に励む現役アスリートたちに座談会形式でお話を伺いました。後半では私たちの日常生活でも活かせるような、挫折しがちなダイエットや筋トレに取り組む上で大切な心構えについても触れていきます。
<お話をうかがった方>
北江 優弥さん(写真左)
スポーツクライミング選手。ボルダリング単種目の日本代表にも選ばれるなど、将来が期待される若手アスリートの一人。今後の代表戦に向けて目下練習に励んでいる。
尾藤 朋美さん(写真中央)
フィットネスインストラクター/パーソナルトレーナー。生徒に教える傍ら、自身でもランニング、ボディビルディング、スパルタンレースなどの種目に取り組んでいる。使える筋肉・魅せる身体をキーワードに、日々新たな競技の習得を挑む。
小山田 未来さん(写真右)
トライアスロン選手。トライアスロンは競技時間も長く過酷な競技ゆえに、ゴールしたときの達成感も大きいという。社会人になってからも続けていきたいと断言するほど、トライアスロンへの想いは強い。
※取材中は距離を取り、マスクを着用してインタビューを行っています
ララ・クロフトの筋肉のスゴさを徹底解剖。強さの秘訣はインナーマッスル!?
座談会にあたり、まずはお三方にゲームの映像をご覧いただきました。率直な感想を共有し合いながら、それぞれの競技の視点でララの肉体について深堀りしていきます。
▶最初に、ゲームの映像を見て率直な感想を聞かせてください!
小山田:一言で言うとカッコいい!という印象です。ララのアクティブな動きが魅力的だと思いました。
尾藤:とにかく映像がリアルでカッコいいですね。崖から落ちるシーンは、見てるこっちが痛い痛い!って感じるくらい(笑)。私もレース中はアドレナリンが出ていて、怪我をしても気づかないくらいなんですよ。動きを見る限りララもアドレナリンが出っぱなしなんじゃないかと。あと腕が細いのに力が強くてスゴい。
北江:素直にゲーム自体をやってみたいと思いました。自分にもできそうな動きを、ゲーム内でララにやらせたりしたら結構夢中になれそうだなぁと。
▶弓を引く・水中に潜る・危険な足場へ跳躍するなど、ララの多彩なアクションを楽しめるのがこのゲームの魅力です。かなりの体力がないとできない芸当ですが、肉体のプロから観て、ララ・クラフトの動きは実際どれくらいスゴいものなのでしょうか?まずは岩場を登るシーンを見ていきましょう。
北江:かなり腕の力を使ってますね。これは競技でいうとフリークライミングといって、ロープをつけずに行う競技です。自然な岩場で練習したりしますが、普通は命綱をつけます。ララはつけてないですよね? 相当命張ってます。
▶ゲーム中では崖から崖へ飛び移ったりもしますが、こういった動きは現実にあり得ますか?
北江:無理ではないですが...恐らく失敗する人のほうが多いんじゃないでしょうか?腕の力もそうですが、メンタルが強すぎですね。
▶水中でのアクションも本作の見どころの一つです。地上と水中の組み合わせという意味ではトライアスロンにも近い印象があります。小山田さんいかがでしょうか?
小山田:特に難しいのはスイムですね。プールと違って海は波によって全方向から圧力がかかり、真っ直ぐ泳ぐのが難しいんです。その都度身体をまっすぐに保つために力を使うので。ララは前を見ながら泳げるようですが、これはかなり体幹がしっかりしていないとできない動きです。大分長い時間泳いでますし、肺活量もスゴそう...
▶体幹ってよく耳にしますが、具体的にどんなものなのでしょうか?
尾藤:身体のベースとなる筋肉で、インナーマッスルともいいます。体幹を使わない競技はありません。たとえばマラソンの場合、走る距離が長くなればなるほど体幹部分がしっかりしてないと身体がブレて無駄な動きにつながり、体力が消耗されてしまったりします。
小山田:ジムのマシンで腹筋や背筋をするよりは、実際に競技で動いたほうが体幹はつくと思います。キレイに走ることを意識して、長く走れるようなフォームをつくると自然と体幹も鍛えられる。ララのアクションを見ると、冒険自体が"使える筋肉"のトレーニングになっているような気がします。
尾藤:ララのアクションは、競技でいうとスパルタンレースに近いですね。スパルタンレースというのは、ロープを5mくらい登ったり、重いものを担いで走ったり、有刺鉄線の下を匍匐前進で進んだりするレースです。小山田さんが言うように、動きのある筋肉をつけるなら実際に動きながら鍛えていくのが大事。ボディビルダーは外側の筋肉はあるけど、それだけではララのようなアクロバティックな動きはできないですね。
▶外に見えている筋肉がすべてじゃないってことですね。
北江:ララはアウターマッスルがほとんどついていないので、インナーマッスルが本当にすごいのだと思います。どのスポーツでもトップ獲れるやろ!ってくらいの身体ですね(笑)
▶アクションもさることながら、抜群のプロポーションもララの魅力の一つです。フィットネス目線で見た場合、このボディはいかがでしょうか?
尾藤:アスリートよりもモデルの体型ですね。現実的にこの細さだとあまり筋肉はないはずので、あれだけのパフォーマンスを発揮できるのは驚異的だと思います。トライアスリートももっとガッシリしてますよね?
小山田:そうですね。トライアスロンは海で泳ぐので、脂肪があったほうが逆に良いくらいです。
▶アスリートでも競技によっては身体の線が細い方もいますよね?
尾藤:たとえばマラソンは軽量化が重要な競技なので、上半身に無駄なものがついていないほうが良いんです。最低限の筋肉があれば良い。プロポーションだけを見れば、ララはマラソンランナーに近い体型ですね。
北江:保持力という観点では体重が軽いほうが特ですし、クライマー目線で見るとララの身体つきはそこまで現実離れしたものではないですね。クライミングでは筋力以上に指先の力が重要なので。
尾藤:恐らくこの身体を作るのであれば、お菓子とかケーキとか、女性が好きそうなものは食べてないだろうなと思います(笑)そういうエネルギーを入れるよりは、計算されたクリーンな食生活をされてるんだろうなと。
無駄なものがないので、タンパク質はちゃんと摂っているでしょうね。
身体づくりを支えるメンタルの大切さ。ララを突き動かす原動力とは?
ここまでララの肉体にフォーカスに当ててお話を聞いてきました。ララがどれだけスゴい肉体の持ち主であるかよくわかりましたが、その身体を支える精神力の強さにも注目していきましょう。
▶みなさんもアスリートとして壁にぶち当たることもあると思います。そんなとき、どんなふうに自分を奮い立たせていますか?
小山田:トライアスロンは競技時間が長いので、レース中に辛い瞬間は結構ありますね。そういうときは、周りの人の声援が励みになったりします。練習のときは一人なので、目標や目的をしっかりと意識して見直すようにしてます。
尾藤:私の場合は、逃げないように絶対周りに公言するんです。このレースでこのタイムで走ります!とか、優勝する!とか。SNSに発信しちゃうんですよ、誰が見てるわけでもないのに。でも言っておかないと、自分に逃げ道を作っちゃう気がして。あえて公言することで、そこに向かって突っ走る。そういう感じでメンタルを作ってます。
▶それってすごく勇気がいることですよね。一人で困難に立ち向かうララの勇敢さと重なる部分があるように思います。北江さんはどうですか?
北江:僕も絶対毎年の目標を作ってますね。1週間・1ヶ月の短期スパンのものから、一生で獲りたいタイトルといった長期スパンのものまで。それでもモチベーションが下がったりするときもあるので、そういうときは世界で活躍する選手の動画を見て"こんな感じになりてぇ〜!"というふうに妄想します(笑)
▶本作のララも、世界の終末を阻止するという大きな目標を果たすため、数々のミッションをクリアしていきます。ここで一つ疑問なのですが、メンタルの強さというのは、生まれ持った才能みたいなものなのでしょうか?
尾藤:才能というより、性格に依るところはあるかもしれませんね。ヤバい!っていう状況になったときに、"どうしよう"とパニックになるか、"こうやったらどうなるんだろう?"と面白がるか。人によって困難への向き合い方に差が出ると思います。そういう意味でいうと、ララはめちゃめちゃ好奇心旺盛な性格ですよね。
▶アスリートにはやっぱり好奇心が大切ですか?
尾藤:たしかに新しい練習を取り入れたりするのは、好奇心が必要ですね。ずっとやっていたメニューを変えるのって結構勇気のいることだったりするじゃないですか? 新しいことをするのか、それともずっとやっていた練習を黙々と続けるのか。それは人の性格によって違います。
北江:なんで走ってるの? なんで登ってるの? と聞かれても、正直自分にもよくわかりません。単純に、登りきったら気持ちいいだろうな、走りきったら気持ちいいだろうなって思ってやっているので。でもたぶんそれが好奇心ってことなんですよね。好奇心がない人がストイックにやっているのはあまり見かけません。
▶身体を鍛えたり競技に挑んだりするのって、根本的に成長するぞ!っていうことですもんね。
尾藤:意志の強さだけじゃなくて、ララには困難を前向きに受け止める好奇心が備わっているんじゃないでしょうか。
ゲームもフィットネスも、「意志力」を磨けば結果がついてくる。
ララのような大冒険ではないにしても、私たちもフィットネスやダイエットで身体を動かす場面はあるもの。最後に、日常生活で役に立つアドバイスをアスリートの皆さんに伺いました。
▶皆さんはどんなふうにトレーニングのモチベーションを保っていますか?
尾藤:さっきの目標の話に通じるんですけど、トレーナーとして生徒さんのカウンセリングをするときは、必ず"どんなふうになりたいか"のビジョンを明確にしています。どんなに小さな目標でも良くて、たとえば昔履いてたジーパンが履けるようになるとか。些細なことでも、なりたい自分をちゃんとイメージすることが大事です。トレーニングをしていくと、必ず停滞期もあります。そんなとき、ビジョンがはっきりしていれば途中で折れずに済むんです。プレイヤーの皆さんも目標を立てて、それに向かってこんなふうに進めば辿りつくという道筋をイメージすると良いと思います。
小山田:私もアルバイトでフィットネスのインストラクターをしています。一人で追い込むのも大事ですが、スタジオで仲間とコミュニケーションを取ることでモチベーションが保たれることもあると思います。運動を楽しむという視点も重要ですね。
尾藤:たしかに自分の頑張りだけでは、なかなか頑張りきれないというのはあって。箱根で13.5kmの坂道をずっと登るレースに参加したんですけど、下りのときにエネルギーが切れかけてリタイア寸前のところまでいったんです。でも周りのランナーさんの声援のおかげで最後までやり切りました。小山田さんが言うように、周りのパワーをもらって頑張れる面はあるかもしれません。ダイエットとかでも、一緒にプールに行くときに水着着ようね!と約束し合えるような仲間がいると支えになる。
北江:ボルダリングでもありますね。一人で練習していてあまり上手くいかないなと思っても、観客がいるだけで力の入り方や集中力が変わってきます。自分で思う以上に、周りの環境に影響を受けているんだなぁと。
▶身体を絞っているときだと食事制限も必要ですよね。アスリートの皆さんは普段から制限しているんですか?
北江:競技が近づいてきて落とし始める感じですね。やっぱり美味しい食事がないと喜びがないんですよ。ある程度息抜きは必要だったりします。
尾藤:アスリートと一般の方だとそもそも活動量が違うので一概には言えませんが、私たちも食事にオン・オフをつけてます。食べるときは食べるし、ちょっと気をつけるときは気をつけるし。理想の身体をつくるには、バランスを意識してメリハリをつけることが大切です。
小山田:ちゃんとした食事を摂っていると、頭の働き方とか体調も全然違ってきますしね。特に脂質を抜いて炭水化物を入れているときは集中力が段違いです。
▶やっぱりフィットネスやダイエットでも、ただトレーニングをこなすだけではなくそれを支える意志の力が大事なんですね
尾藤:そうですね、意志をコントロールするのってすごく大事。たとえばチートデイのようなものを作って、この日は楽しむ日と決めたりとか。
北江:やっぱり長期的な視点で見ることが大切です。フィットネスやダイエットですぐに結果が欲しいと言うのは理解できますが、一日頑張った後に食べてしまえば元に戻るだけです。一日で痩せることはありませんからね。長い目で見て、少しずつ頑張ることでようやく結果が出てきます。
さいごに
一見すると超人的なララの肉体も、意志力や好奇心といった誰もが持つ内面の強さに支えられていることがわかりました。アスリートの皆さんのみならず、私たちの日々の生活にも繋がるヒントがありそうですね。
年末年始のたるみを引き締めるために、この機会にダイエットや筋トレに取り組んでみるのも良いでしょう。年初めはトゥームレイダーとリアルな運動を満喫して、しなやかなカラダと強靭なメンタルを手に入れるべくトレーニングしてみませんか?
(終)
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