『ファイナルファンタジーⅦ リメイク』攻略本『アルティマニア』制作スタッフに聞くFFⅦオリジナル版・REMAKEの魅力

30年以上の歴史を有し、全てのタイトルが語る上で外せない魅力を放つ『ファイナルファンタジー(FF)』シリーズ。中でも特に高い人気を誇るのが1997年に発売された『ファイナルファンタジーVII』(以降『FFVII』)です。

ドット絵から3Dへの転換点であり、新時代のRPGを世にしらしめた本作。発売当時に遊んだ方はもちろん、若いファンからも世代を超えて愛されています。

だからこそ『ファイナルファンタジーVII リメイク』(以降『FFVII REMAKE』)は、特別な意味を持つタイトルでした。発売を待ちながら「ミッドガル脱出までだけで満足のゆく体験ができるの?」「ただクールなだけじゃない"オリジナル版のクラウド"を描いてくれるの?」「女装イベントはどうなるんだ?」と、愛ゆえの不安を抱いていた方も多いのでは? ......実は筆者もその一人でした。

が、蓋を開けてみて深く反省。私の理想とする、いや理想以上の『FFVII REMAKE』がそこにあったからです。そして、同時に一つの疑問が浮かびました。

「もっと思い入れの深い人たちは、どんな感想を抱いたのだろう?」

そこで今回、大容量の情報を網羅し、ゲームを遊び尽くす人のための攻略本『アルティマニア』を作った「中の人」にアンケート! 並々ならぬ情熱をお持ちの皆さんに話を伺いました。

Q1 ミッドガル脱出までで、もっとも記憶に残ったシーンは?

・物語が始まる「壱番魔晄炉」です。短いエリアですが『FFⅦ』の魅力がギュッと凝縮されているところが好きですね。(シナリオ情報担当.I)

「神羅ビル終盤〜ミッドガル脱出」で描かれる怒涛の展開でしょうか。ボス戦を終えて十分に満足したところに世界が広がり、「え、これからワールドマップ? ストーリーまだ序盤なの!?」と驚愕させられました。(エネミー情報担当.K)

・伍番街スラムの教会でエアリスと再会するシーンです。ミッドガルでは珍しく花が咲く神秘的な場所での再会と、「デート、1回!」のセリフが、とても印象的でした。(アイテム情報担当.S)


と、思い思いの名シーンを語っていただきました。中でも多かった回答はオープニングムービー! ミッドガル全域をバックに、タイトルロゴがどーんと浮かび、カメラは壱番魔晄炉に降り立つクラウドへ。そのままシームレスに最初のバトルが始まる演出は、当時のゲームファンにとって全く新しい体験でした。

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▲オリジナル版FFⅦのオープニング。ムービーとシームレスに続く戦闘シーンに感動したファンは多いはず

Q2 ミッドガル脱出までで印象的なサブキャラクターは?

・反神羅組織「アバランチ」のメンバーのジェシーです。悲劇を宿命づけられているせいか、クラウドへの積極的なアプローチが印象に残っています。(バトルキャラクター情報担当.T)

初心者の館にいたキャラクターたちです。しれっと言葉を話すセーブポイントと宝箱、ポージングをくり返す男3人組、きょうだいゲンカで魔法やリミット技の応酬を見せる兄妹など、本来なら淡々としがちなチュートリアルを盛り上げてくれました。クラウドの「しかも、無料でだ!」「俺はだいきらいだ」「当たるといたいな」といった名言も強烈でした。(バトルシステム情報担当.Y)

神羅課長です。サラリーマン、そして中間管理職の悲哀が漂っているところが好きでした。『FFVII REMAKE』では出番が増えていてうれしいです。(シナリオ情報担当.I)

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▲神羅課長の登場シーン。偶然にも列車内でクラウドたちとはち合わせてしまう

名もなきモブキャラながら、毅然と立ち向かう神羅課長。仕事や家族を愛する姿勢が大人たちの胸を打ちます。『FFVII REMAKE』で「蜜蜂の館」に出没するのはご愛嬌......?

Q3 細かすぎて伝わらない(?)ここが好き

・『FFVII』のマップはトイレの描写が非常に凝っていた印象があります。新しい場所に到着したら、すべての家や店をまわってトイレが無いか確認していました。(サブディレクター.O)

・六番街スラム近くのロボットアームを見て「これを操作して新たな道を作るイベントがあるのでは?」と周囲を調べまわった記憶があります。『FFVII REMAKE』で現実となったのはうれしかったですね。(バトルシステム情報担当.Y)

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▲トイレの描写も『FFVII REMAKE』でますますパワーアップ! 神羅ビルのきれいなトイレは当時のスクウェア(現スクウェア・エニックス)」がモデルだったりするのかも......?

「ぬすむ」のマテリアでさまざまなアイテムを入手できる自由度が好きでした。「ソルジャー:3RD」から「ハードブレイカー」を盗むまでは神羅ビルから出られません。(キャラクター情報担当.S)

・オリジナル版で列車墓場を訪れたときに、ついつい「ゴーストハンド」と「重力球」を集めてしまいます。(エネミー情報担当.K)

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▲おどろおどろしい雰囲気の列車墓場

さまざまな攻略法が存在する『FFVII』ですが、中でも「ぬすむ」は強力。『FFVII REMAKE』では「ハードブレイカー」は盗めなくなりましたが、列車墓場の「エリゴル」から奪える「ストライクロッド」は健在です!

ちなみに「ゴーストハンド」はエネミーのMPを奪えるアイテム。一部のボスを無力化できるので、低レベル攻略で役立つんですよね。......って、さすがにマニアックすぎません?

Q4 発売前に期待していたことは?

・グラフィックやシステムが進化しても、オリジナル版の雰囲気は残してほしいと思っていました。実際に遊んでみると、懐かしいイベント、ロケーション、エネミーがてんこ盛りで安心しました。(シナリオ情報担当.I)

・みんな大好きクラウドの女装イベントです。『FFVII REMAKE』では衣装の種類が増えたうえ、「暴れていいかな」「感想はいらない」と新たな名言も飛び出し、期待以上のデキでした。(バトルシステム情報担当.Y)

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▲ルートによって衣装が変わる女装イベント

『FFVII』の名(迷)シーンといえば女装イベント! 『FFVII REMAKE』で新しくなった「女装に必要ななにか」の入手イベントは必見です。

・関連作品で追加されたキャラクターや設定が登場するのでは? と気になっていました。 (キャラクター情報担当.S)

コルネオの部下として登場するレズリー、情報屋のキリエは、外伝小説の登場人物。ほかにも、『ダージュ オブ ケルベロス』や『クライシス コア』の設定が垣間見える場面もあります。

また、あのネコのぬいぐるみ姿もチラリとお目見えしますよ! 

Q5 実際に遊んでみてのファーストインプレッション

「このグラフィックのクラウドを操作できて、このグラフィックのミッドガルを実際に歩けるのか」と驚嘆しました。(キャラクター情報担当.S)

・オリジナル版からのグラフィックの進化に驚きつつも、オープニングから壱番魔晄炉へつながる展開や、バスターソードを振るって戦うクラウドの姿を見て、「これはまちがいなく『FFVII』だ」と強く感じました。(シナリオ情報担当.O)

バトルが楽しい! オリジナル版からシステムが大きく変わったのに、遊んだ感触はとても似ていて、懐かしさも感じながら戦いを楽しんでいました。(サブディレクター.O)

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▲生活感あふれるスラムを眺め、名もなきキャラクターたちの雑談に耳を傾けてみてください。きっと「『FFVII』らしさ」を感じられるはずです。

Q6 『FFVII REMAKE』で魅力が増したキャラクターを教えてください。

・月並みですがクラウドです。表情と声がついたことで「カッコつけている場面」「無理して強がっている場面」がわかりやすくなったように感じます。女性陣ふたりを守ろうと意気込んでいたのに、逆に彼女らに助けられ、ため息をついて落ち込む姿が特に印象に残りました。「クールを気取っているけど実は......」なクラウドのイメージ通りでしたね。(キャラクター情報担当.S)

・エアリスです。原作と同じセリフをしゃべる場面でも、表情や声、動きが加わることで、格段に魅力的に感じられました。(バトルキャラクター情報担当.T)

ますますスタイル抜群になったティファです。オーディションではセクシーなドレス姿に魅了されてしまいました。(シナリオ情報担当.S)

・ボイスが入ったことで、バレットの「面倒くさいヤツ」感が倍増されているのが個人的にツボでした。(シナリオ情報担当.I)

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ボイスや表情が付いたことでパーティメンバーの4人はもれなく魅力的に。
特にクラウドはファン必見。カッコよさはもちろん、思春期っぽさも格段にパワーアップしています。

Q7 オリジナル版のファンに伝えたい! マニアックな『FFVII REMAKE』 の推しポイント

・『バイクゲーム』に登場する敵は、能力や攻撃方法まで細かく設定されていました。本編を通して2回しかプレイしないミニゲームにもかかわらずです。徹底したこだわりを実感しました。ちなみに本来は右利きのクラウドが、バイク乗車時に剣を左手で持つのは、オリジナル版から変わっていないポイントですね!(サブディレクター.O)

・CHAPTER 8で教会から伍番街スラム駅へ向かう場面は、クラウドとエアリスの掛け合いがおもしろくて笑ってしまいました。クールに格好をつけようとするクラウドと、それを見抜いてからかうエアリス。ボイスがついたことで、派手なイベントのない移動シーンが楽しい場面に変わったと思います。(シナリオ情報担当.O)

・『FFVII REMAKE』のエネミーは、行動パターンやアクションが恐ろしいほど作りこまれていて、戦うたびに、調べるたびに発見がありました。お気に入りは新キャラの「ベグ盗賊団」。バトルで倒されると死んだふりをするのですが、CHAPTER 14で3回目に倒したときはとうとう星に帰っていきます。何度もボコボコにしてごめんね......。(エネミー情報担当.K)

・ゲーム中の連絡手段はPHSからスマホになりましたが、神羅ビルのとある場面で「PHS Terminal」が登場します。その用途も含めて、オリジナル版をプレイしていた人はニヤリとできるのでは?(キャラクター情報担当.S)

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バイクでハイウェイを駆け抜けるミニゲームはFFVII REMAKEの目玉のひとつ。『FFVII REMAKE』では2回に増え、バイク乗りとしてのクラウドに強力なライバルが登場します。

Q8 『FFVII REMAKE』でもっとも印象に残ったシーンは?

・伍番魔晄炉の終盤、オリジナル版で苦手だった「3人で協力して扉を開けるイベント」が用意されていたのは衝撃的でした。失敗したときのセリフのバリエーションも多いんです。(バトルシステム情報担当.Y)

・エアリスとティファに左右から抱きつかれて、両手に花で内心は動揺しているはずなのに、それを隠してそっけなく腕を振りほどくクラウド......じつに彼らしいですね。(シナリオ情報担当.O)

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・ミッドガル・ハイウェイの終端で繰り広げられるラストシーン。本作以降のリメイクプロジェクトに対し、大きな期待を感じた場面です。(サブディレクター.O)

・やはりエンディングですね。自分のよく知る『FFⅦ』の物語がどのように変わっていくのか、胸が躍りました。(シナリオ情報担当.I)

・ストーリー終盤の展開。正直に言えばモヤっとするものが残ったので、1日でも早く完結までプレイしてスッキリしたいです(笑)。(エネミー情報担当.K)


おや? 気になるコメントが......。『FFVII REMAKE』は単なる『FFVII REMAKE』ではないということでしょうか。なぜこのような感想が飛び出したのか、衝撃の真相はぜひ自分でゲームをプレイして確かめてください!

以上、アルティマニアの「中の人」アンケートをお送りしました。『FFVII』ファンの皆さんなら共感できるものがあったのでは?

もちろんオリジナル版を遊んでいなくても、楽しめること間違いなし! 特に「クラウドってイケメンは何となく知ってるけど......」というあなた、いい意味で予想を裏切られるかもしれませんよ。

『FFVII REMAKE』はプレイしたらきっと感想を語りたくなるゲームです。クリアした人も、これからの人も、至高の攻略本『アルティマニア』を手に、生まれ変わったミッドガルを隅々まで旅してみてはいかがでしょうか。

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文:戸部マミヤ 編集:ノオト

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