WORK LIFE
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スクウェア・エニックスで「働く」ストーリー

現場社員が語る!セオリーにとらわれない発想と行動を。スクエニのコミック編集とは

こんにちは、スクウェア・エニックス 人事部 採用担当 服部です。

今回は、スクウェア・エニックス出版事業本部のコミック編集者の登場です。
普段は裏方に徹していて表で語ることはありませんが、コミック編集のやりがいや厳しさを話していただきました。ぜひ最後までお読みください!

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出版事業本部 第三コミックス編集ディビジョン ビッグガンガン編集部 永野 亮

永野さんのこれまでの経歴を教えてください

大学卒業後に成人向け漫画大手の出版社へ就職しました。
その会社で師事していた先輩が離職され、同業他社で成人向け雑誌の創刊をする話とお誘いを頂き、新卒就職から一年経たない内に二社目に転職しました。

二社目では五年間就業し、主に成人向け漫画の制作と雑誌の立ち上げ・継続、Twitter広報業務などに従事。傍らで、特定ジャンルに特化した一般誌のレーベルを立ち上げ、アンソロジーや作家の短編集を中心に制作しておりました。

スクウェア・エニックスへの転職については新卒で出版社に入った時から、一般誌への憧れが強かったことが一番の理由です。
また、少年時代にとても影響を受けた漫画を刊行していた出版社であり、転職時点での自分のスキルと適性を考えて、最終的に一番肌感が合うなと感じたのが決め手だと思います。

永野さんの現在の職務内容を教えてください

新人作家さんとのオリジナル作品の連載立ち上げをメインに、所属部署である月刊ビッグガンガンへの作品掲載に従事しています。
現在は担当作である「スーパーの裏でヤニ吸うふたり」の業務割合がもっとも多く、作品制作はもちろんですが、社内外関係なく様々な方と多角的な企画に携わらせて頂いております。

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仕事上の成功例や失敗例など、エピソードがあれば教えてください

一番の成功例は上記した、「スーパーの裏でヤニ吸うふたり」の立ち上げでしょうか。
本来、連載作品の掲載については、【企画立ち上げ⇒編集部の連載判断⇒連載⇒単行本の売り上げ次第で継続・打ち切り⇒次作の企画立ち上げ】というのが、業界的なセオリーだと思います。
ただ、セオリー通りでは雑誌掲載までのフローに時間がかかりますし、ユーザーの要求が高く趣向の変化も早い近年では、企画から連載開始までの期間が長くなるほど作品がヒットする確率は低くなると感じていました。

当時の地主先生は既にビッグガンガン誌面で連載を持たれていましたが、その上でもう一本を描ける手の速さと創作意欲があったので、雑誌連載と並行しながらTwitterで別路線の読み切り作品を定期的に描きませんかと提案をしたのが、上記タイトルの立ち上げにつながっています。

最短の確認フローで試行回数が多く稼げ、多様な読者の目にとまる場であるTwitterは雑誌と違う試験場として最適であり、短尺の読み切りであればユーザーのニーズ理解と作家自身の感性の擦り合わせが図りやすいのではないか、という目的がありました。

あくまで作家の将来的な成長を図ることが主目標だったので、掲載作品でのヒットは目的としてはいませんでした。ただ、作家それぞれに適した執筆方法があり、慣例のみに囚われることなく状況や時代において何が適しているのかを考え、行動に移せたことが結果的に現在の大ヒットにつながったと考えています。
失敗例は多くここでは書き切れませんが、上記のような視点を持てるようになったのは多くの失敗のおかげです。

仕事上のやりがいや、当社で働く魅力を教えてください

大きなやりがいの一つは、やはり出版社としての対外的な規模の大きさかなと思います。
自分のキャリアの殆どが中小規模の出版社であることも起因していますが、どれだけ小さな書店に立ち寄っても自社の出版物が商品棚に存在し、ユーザーに認知されているのは会社としての歴史と強さを感じますし、
自分の携わった本がヒットをした際に、目立つ位置の平台に置いて頂ける風景はなんとも不思議で未だに慣れません...。

仕事上での魅力は、実際に作品の販促や施策を考えていただける営業部さんと連携を密に取りやすいことです。
新連載の企画にあたり、編集や作家では調べきれない競合他社の類似作品の実績データ収集の迅速さや、純粋にユーザー目線と営業目線の両方で作品に対して真剣な意見を頂けることは、通常の出版社ではあまりない距離感なので、作品制作にあたって編集部外にも力強い味方がいることは非常に助かっています。

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仕事の厳しさ・難しさを感じるのはどんな時か教えてください

編集者という仕事の厳しさは終わりがない戦いの連続であることかなと思います。

編集者の仕事には楽しさと苦しさがありますが、その比率は1:99くらいで、苦しさと無力さを感じることが主です。少し大袈裟な表現かもしれませんが、それほどまでに楽しいと感じる成果に結びつけるのは難しいです。

編集者の仕事はおよそ一般的な会社員と比較しても、個人範囲での裁量判断が非常に多く、良く言えば自由度が高いです。
ですが、作品の制作にあたっては常にスピーディーな決断を迫られ、出来上がった作品への対外的な評価や結果(売り上げ)は作家と編集者に責任が求められます。 この責任については基本的に当事者である作家・編集者の二者間で折半されますが、良くも悪くも作家という人間たちの今後に干渉し、影響を与える業務という側面もあります。


端的ですがこれが編集者の仕事の実情であり、作品ごとに終わりはあっても、編集者としての終わりは存在しません。
だからこそ、「編集者になって自らが何をしたいのか」という根源的な欲求と強い意志がなければ、自由であるからこそ早期に心が折れてしまうような、厳しさと難しさを孕んでいる職業だと思います。
ただ、そういったことを乗り越えた先にある結果というのは、恐らく他の職種では体感できない規模の感動と体験です。

どんな人と一緒に仕事したい、又はどんな人がこの仕事に向いているか教えてください

自身の理想を持った上で、日々直面する現実にどう向き合っていくべきかを考え続けられる人でしょうか。
編集者はクリエイティブな業界の仕事ではありますが、0を生み出すようなクリエイティブ性ではなく、0⇒1~をどう伸ばすかのディレクションがほとんどで、その実はかなり泥臭く、適解はあっても完全な正解は恐らくないです。

更に0を生み出すのはあくまで創作者である作家で、その0は作家にとっての理想であり十人十色です。
そんな理想たちと対面した時に、編集者として必要なのは対応力と現状の市場把握であり、
自身が求める理想が作品へマイナスに作用するエゴとなるようであれば捨てなければなりません。

そのような状況がたとえ長く続いたとしても「自分のやりたいことができない」と腐らず、作家の理想の実現である成功を第一に考えながら、
「どうすれば自分自身の理想にも近づいていけるだろうか」と、思考の歩みを止めず、
企画を立ち上げ続けられるタフな方はこの仕事には向いていますし、リスペクトできる存在です。

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ご自分の今後の目標や夢を教えてください

少し大それたことかもしれませんが、自分自身が作品作りの最前線で戦える内に、スクウェア・エニックスの"漫画出版社"としての色をより鮮明にすることが大目標です。
(端的に言えば、ユーザーが持つ出版社へのイメージであり、刊行される漫画に求める需要のことだと思って頂いて大丈夫です。)

現在、漫画の三大出版といわれる各社はこの色がほぼほぼ明確で、ノウハウの継承という独自の文化があり、だからこそその座が長らくゆるぎないものとなっていると考えています。

この巨頭たちにどう喰らいついていくかには甚だ難しさがありますが、上記の色を鮮明にすることは確実な対抗手段であり、これから先、弊社の編集者が個の単位でなく群の単位で共有意識として受け継いでいけることかと思います。
そのような礎になれるほどの結果を残せれば編集者としては本懐を果たせたと言えるのもしれません。

これから当社へ応募される方へのメッセージをお願いいたします

既に編集者として活躍されている方、これからこの職業に初めて就こうか迷われている方。
みなさんそれぞれに状況が違うので、最適なメッセージかどうかは定かではありませんが、
どのような企業にも長所と短所があり、その受け取り方も人それぞれです。

ただ、スクウェア・エニックスは自分自身が就業した会社の中でもっとも、従業員それぞれに真摯であり、評価基準も非常にフェアであると思います。
また、編集者のみなさんも自身の業務や目標に対して真面目に取り組んでおり、キャリアの長い先輩方や役職がある方も自身の時間を割いて、後進の相談にのるような面倒見が良い方が多いです。

出版業界は往々にしてルーズなことが多いですが、そういったことが少ない会社としてのスマートさ、
チームとして相互扶助できる人間関係がある編集部という健全さは、間違いなく弊社の魅力なのかなと思います。

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